恋愛計算は間違える(アルバートとテレーサ)

婦人服店・リエットの教育 35-37ページ

<後日談 婦人服店・14時・リエットの教育 >

テレーサは
婦人服を扱う店の隅の椅子に、
一人で座っていた。

いつもの黒い服装だ。

アルからは
<ドレスを何着か選んでおくこと。戻ってくるまで、待っているように>
と、言われたが・・

どれを選んでいいかわからず、
困っていた。

アルは、どうしてもはずせない用事があると言って、
店から出て行ってしまった。

「まぁ、ブランシュールさん、
こんにちは」
リエットが正面に立っていた。

テレーサは顔見知りがいて、
少しほっとしたように

「リエットさん、
その・・困っているので、相談に
のっていただけますか?」

リエットは営業用の笑顔で
「もちろん・・それで・・?」

「あの、どれを選んでいいか
わからなくて・・」
「アルの好みってことね・・?」

テレーサは小さくうなずいて、
うつむいた。

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