婚約破棄されたので薬師になったら、公爵様の溺愛が待っていました
「我々が治癒魔法の使い手を探していると分かっていながら……ひどい話ですね」
ルーサーは不快感を隠さない。王太子に対して不敬ではないかとアレクシアの方がはらはらしてしまう。
「あの……治癒魔法士を探しているというのは?」
「当家はその役目から戦闘機会が多いため、当然負傷者も多発します。治療をする者が必要なんですが、残念ながら優れた人材がいないのですよ」
話題を逸らそうと出した言葉だったが、ルーサーの返事は意外なものだった。
治癒魔法の使い手は珍しいとは言え、高位貴族なら専属の者を雇っている場合が多いというのに、最も必要としているところが人材不足で困っているなんて。
(旦那様の噂や、間の森の魔獣を恐れて誰も近づかないのかしら)
しかし公爵家ならば、法外な報酬も出せそうだ。厳しい条件だとしても、報酬目当てにやって来る者がいそうなものだけれど。
疑問だが、それよりもいい案を思いついた。
「魔獣の盗伐で多くの怪我人が出ているのですね? それでしたら私に治療をさせてください。致命傷までいかない程度の怪我でしたら私でも治せますから」
アレクシアはやや身を乗り出すようにして告げた。
嫁いできて以来ただ時間を潰すのみの日々だったが、自分にも役立てることがあるのだと、俄然やる気が湧いてきたのだ。
ルーサーは不快感を隠さない。王太子に対して不敬ではないかとアレクシアの方がはらはらしてしまう。
「あの……治癒魔法士を探しているというのは?」
「当家はその役目から戦闘機会が多いため、当然負傷者も多発します。治療をする者が必要なんですが、残念ながら優れた人材がいないのですよ」
話題を逸らそうと出した言葉だったが、ルーサーの返事は意外なものだった。
治癒魔法の使い手は珍しいとは言え、高位貴族なら専属の者を雇っている場合が多いというのに、最も必要としているところが人材不足で困っているなんて。
(旦那様の噂や、間の森の魔獣を恐れて誰も近づかないのかしら)
しかし公爵家ならば、法外な報酬も出せそうだ。厳しい条件だとしても、報酬目当てにやって来る者がいそうなものだけれど。
疑問だが、それよりもいい案を思いついた。
「魔獣の盗伐で多くの怪我人が出ているのですね? それでしたら私に治療をさせてください。致命傷までいかない程度の怪我でしたら私でも治せますから」
アレクシアはやや身を乗り出すようにして告げた。
嫁いできて以来ただ時間を潰すのみの日々だったが、自分にも役立てることがあるのだと、俄然やる気が湧いてきたのだ。