恋歌-Renka-
「いや、ごめん…つい。ね?わかったから叩かないで花音ちゃん、地味に痛いよ?」
顔を歪めて私を見る
私は叩くのをやめて
美盛の顔を見上げる。
「涼太にドキドキするのは、涼太が好きだから。んで、涼太が他の女子と仲良くするのが嫌だと思うのは嫉妬してるから。その病気の正体は恋だよ、恋っ!いい加減気づきなよ?」
「いや、でも仮にそうだったとしても、私には彼を愛しきれる自信が無いんだ……怖いんだよ、信じて裏切られるのが…」
それがあのキスのとき
感じた“恐怖“
だとしたらーーーーー
私はこの気持ちを伝えても
彼を真っ直ぐに愛しきれない。
いつの間にか私の
相談役になっていた美盛が
怒りオーラ丸出しの笑顔で
ドンッ
私の頭を腕で庇いつつ
地面に押し倒した。
ってえぇえええぇーーーーーっ!?
何してんすか!?
頭の中が一瞬パニクるが
美盛の怒りオーラ丸出しの
でもどこか真剣な顔を見たら
なんか萎縮してしまった…
「ほんっとにさー。心底バカだよね、そんなの自分のエゴじゃねぇかよ」
美盛の口調が変わり
鋭い目付きで私を睨む。
いつの間にか笑顔さえ
消えていた。