恋歌-Renka-
「帝くんのクラスだから来ちゃった~!」
「でも、執事は女の子がやってるんでしょ?ちょーガッカリ」
「いらっしゃいませ、お嬢様方。ガッカリなんて言えないくらい楽しませてあげますよ?」
自分でも気持ち悪いと思うくらい
あま~いボイスで
こっぱずかしい台詞を
淡々と述べる。
一つ、執事は常に冷静に。
「か、かっこいい///」
「名前は!?」
「申し遅れてしまい大変失礼いたしました。華乃斗と申します……以後お見知りおきを。可憐なマドモワゼル」
ニコッ
必殺 爽やかスマイル
って……………おうぇ
何が可憐なマドモワゼルだよ!
誰だ!?こんな気色悪い
台詞考えた奴は!!!
しかし表上に出してはいけない
この感じ……どうしてくれんの?
爽やかスマイルが引きつらないよう
必死に耐えながら働く。
「さて、こちらの席へどうぞ。」
お客様を席まで誘導して
座らせる………
「ご注文が決まりましたら、お近くの執事にお声かけ下さい。すぐに承りますよ、貴女の為だけに……」
「やばいっ///あたし華乃斗くん好きになっちゃいそー」
「華乃斗くんご奉仕してぇ///」
「かしこまりました、お嬢様。」
やれやれ。
執事も簡単じゃないな……。