恋歌-Renka-




次の日



昨日と同じように
学校へ向かう。



下駄箱で靴を履き替えていると



「おはよう」



声をかけられた。




振り向けばそこには
昨日の男の子が立っていた。



「おはよう」



軽く挨拶を返して
そのまま先に足を進める



その後ろを着いてくる帝。



そういえば、同じクラスだと
言っていたな。




私が先に教室に入り
さっさと自分の席に着く。


その数秒後に続くように
教室に入った帝




彼が入るのと同タイミングで
女子たちの歓声が沸き上がる。



あっというまに女子に囲まれる彼。




朝から元気な奴らだな。
何がそんなに楽しいんだ?
私はまったく興味もないし
くだらないとしか思わない。



嫌悪感丸出しの顔で
女子の蟠りを見ていると
帝がこちらをちらりと見て
私に微笑みをかけてきた。



は?なんだ?



急な笑顔に驚いて
すぐに視線を反らし


いつものように机に伏せたーーー。
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