恋歌-Renka-
「ほら、みんなも賛成してますよ? だから学級委員は冬院さんに任せましょう、ね?先生。」
「うーん、えっとじゃあ。冬院さん、お願いしてもいいかな?」
みんなの期待が集まる。
ここまで言われて断るなんて
誰が出来よう?
私は鋭い目付きで帝を
睨みながら仕方なく
「頑張ります。」
と返事をした。
それと同時に巻き起こる拍手。
ああ、怒りを通り越して
もう帰りたい。
「んー、じゃあ女子は冬院さんがやるとして男子は?」
先生が話を続ける。
「おい、帝。私を指名しておいて、貴様は知らん顔か。」
私は帝に沸き上がる怒りを
ぶつけながら、そう尋ねる。
奴は、めんどくさそうな顔して
「俺はパス~。」とか言いやがる。
「じゃあ、俺がやりますよ。」
突然、西谷がそう言った。
私は西谷をみる。