下弦の月*side story*
それから、どんどん僕の身体は蝕まれて………
最後を惜しむように、八重さんに甘えた。
もう、前みたいに刀を握れないってわかっていても。
皆の所へ行く、と我が儘を言ったり。
膝枕をしてもらったり。
もっともっと、長く八重さんと過ごしたかったな。
笑顔を見たかったな、とか独り占めしていた事への嬉しさと。
優越感が、恐れていなかったはずの死。
今は………
どんどん恐怖に変わっている。
でも僕が逝った先に、山南さんや平助、源さんや山崎くんが待っててくれてるかな。
まだ早いって、怒られるかな。
少しでも、怒られないように悔いだけは残しちゃいけないよね。
僕が君に対する最後の願いだよ。
聞いてくれる?
最後を惜しむように、八重さんに甘えた。
もう、前みたいに刀を握れないってわかっていても。
皆の所へ行く、と我が儘を言ったり。
膝枕をしてもらったり。
もっともっと、長く八重さんと過ごしたかったな。
笑顔を見たかったな、とか独り占めしていた事への嬉しさと。
優越感が、恐れていなかったはずの死。
今は………
どんどん恐怖に変わっている。
でも僕が逝った先に、山南さんや平助、源さんや山崎くんが待っててくれてるかな。
まだ早いって、怒られるかな。
少しでも、怒られないように悔いだけは残しちゃいけないよね。
僕が君に対する最後の願いだよ。
聞いてくれる?