誰が為に、完全犯罪
「あ・・お父さん・・ひ、久しぶり・・。」
「うん。はい、これ。
事前に聞いてたプレゼント。
・・お誕生日おめでとうアミ。」
「ありがとう・・・。」
“誕生日の1週間後”
誕生日当日という特別な日に会う事なんて出来ない。
だから毎年、誕生日が過ぎてから・・
1週間遅れのHappy Birthdayをして、
2人でランチかディナーのどちらかをする。
面会時間は多くても約2時間。
“修学旅行で奈良行くんだって?”
“中学では部活なにやる?”
“受験勉強大丈夫か?”
“第一志望合格おめでとう”
絵に描いたような幸せを失い、
1年に1日しかないこの約2時間だけが、
今の俺の全てだった。
「あ、あの・・・最近・・
バイト始めたんだ・・。」
「そうなの?え、どこ・・・?」
「ごめんなさい・・。ママに[お店の名前は言っちゃダメ]って口止めされてて・・。」
「・・そうだよな・・うん、その方が良い。
俺ついつい行っちゃうかもしれないから。」
「あの・・ファミレス。
そこでホールのお仕事してるよ。」
「そっか。変なお客さんとかいない?」
「うん。店長さんも先輩もみんな良い人で、
学校は違うんだけど、
すごく気の合う同い年の友達も出来たよ。」
「それは良かった。安心した。」
「あ・・お父さんは・・最近どう・・?」