空を舞う金魚

「成程、一理あるわね。じゃあ、リングにしよう。これとこれとこれ、どれにしようかなあ……」

楽しそうにアクセサリーを見ている滝川はかわいい。女の人、って感じで羨ましい。その滝川が千秋を呼んだので、はい、と返事をする。

「千秋ちゃん、指、何号? 手を差し出した時の見た目を見てみたいのよ。代わりに嵌めてみてくれない?」

「えっ、何号だろう。測ったことないので、分かりません」

そう言うと店員さんが計測リングで指のサイズを測ってくれた。7号だった。一緒だねと言う滝川が、トレイに並べられたリングを見て熟考する。

「迷って迷って、この両端のやつのどっちかにするわ。これ嵌めて、私の方に手の甲を差し出してみてくれない? ……そう」

千秋は滝川に言われた通り、滝川が試したいと言ったリングを嵌めて、滝川の目の前に手の甲を向けて手を差し出した。

「ああ~、かわいいな~。でもこっちはVラインで指が長く見えるわ……」

暫く考え込んでいた滝川は、結局Vラインのリングを買った。これで気合が入るわ、と微笑んでいたので、良い買い物の手助けが出来て良かったな、と思った。

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