瞳の奥
「何が言いたいのよ。私がテロ組織ユグドラシルの一員だと思ったから取調室に連れて来たんでしょ。その音声データも、あの場所、盗聴器を仕掛けていない限り会話の内容なんて解るはずが無い。
トイレに盗聴器が仕掛けれてる形跡は無かったわよ。それが、どうして音声データとして残しておけるのよ。」

「蓮は、最初から私を利用しようとして籍を入れて一番違い存在になったの(泣)」

最期の方は涙が止まらなくて、言葉にもなってなかったと思う。

「違う!!俺は本気でお前のことが好きだ。誰にも渡したくない程に愛してる。」

「だったら、なんでわたしに盗聴アプリを入れたのよ(泣)」

私は椅子から崩れ落ちた。蓮は私を優しく抱え込む。

「ごめん、麗奈の起きていること全てを知っ起きたくて、今回も俺に相談しないだろうとおもって寝てるときに入れた。

麗奈に悪いなと、怒られるなと解ってたのに、結局泣かせてるのはいつも俺だよな。

でも、これだけは信じて。俺は昔も今も変わらず麗奈のことが大好きで大事で大切なんだ。」

蓮は必死に強く言うが、体は震えていた。

「麗奈に内緒で隼人と連絡取ってたことも、盗聴アプリを入れたのも、麗奈を護りたい一心でやったことだけど、麗奈からしたら裏切られたように思うよな。。本当にごめん。」

「麗奈がユグドラシルに行った時は、生きた気がしなかったんだ。でも、その原因の1つに俺がいるって解ってたから凄く後悔したし、麗奈に嘘つかれた時は、麗奈の側にいる資格が無いなって思った。」
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