俺のボディガードは陰陽師。〜第六幕・相の証明〜

早くケリがついたわけではない。ぼちぼちリーグの消化試合も残ってるし、インターハイは夏休み中なのだから。

学祭までは落ち着いて過ごしていられるかな?ってだけ。まるで猶予期間みたいなもんだ。



猶予期間……かのように、平穏な日々はサクサクと続く。

春先はあんなに騒がしかった黒い翼の彼も、全然音沙汰無しだ。

まるで何も無かったかのように。

おかげさまで、地に足がついた日常生活が送れている。



……けど、悩みが尽きるわけではない。



あのペンタグラムでの話し合いから、約半月が経ったわけだけど。

俺は…なずなとはあの話し合いが出来ていない。

復讐云々とかの話。

忙しいとかの理由じゃない。なずなとは放課後、休みの日はちょくちょく会っている。

でも、話せてない。

何となく、話し出せずにいたのである。



まあ……他の話題で持ちきりだから?かな。





「ショーの準備、どうなってんの。順調?」

「ま、まあ…」



二人でいる時の話題といったら、いつもこれ。
< 111 / 515 >

この作品をシェア

pagetop