俺のボディガードは陰陽師。〜第六幕・相の証明〜

隠しルートの結末

★★★







『ひどいぃっ!……ひどいヒドイ酷いよ剣軌くんっ!……うわああぁぁんっ!』



大のおっさんの嘆く声が響いている。

この特徴のあるバリトンボイスは……音宮のおじさんの声だ。



『なぁーにがヒドイですか?大の大人が。愛娘放っておいて夜な夜な飲み歩いているおっさんが悪いんでしょ』

『だからって、だからってこんな仕打ちあんまりじゃありませんかあぁぁっ!』

『弟子とはいえ、中学生に子守をおっつける父親もどうかしてますよ。師匠?』



ソフトに口論している。

そこには、おっさんのはずなのに子供のようにジタバタとごねる音宮のおじさんと。

それを冷めた目で見下ろしている、学ラン姿の菩提さんの姿があった。

ごねごねのおじさんの傍には、幼女が一人。リラ……いや、なずなだ。

嘆くおじさんの膝をトントンと叩いて、気を引こうとしている。



『おやじ、おやつ。おーやーじ。おーやーつ』

『だからって!……だからってね!なずなにパパを「親父」と教えるぅ?!可愛い可愛い女の子がパパのことを親父と呼ぶぅ?!……あんまりだぁぁぁっ!』
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