マリオネット★クライシス
「ノープロブレム! そんな畏まらなくていいよ。最高級ランクっていったって全然大したことないし、ぼくはよく使ってるから予約も入れやすいんだよねー。しおりんが喜んでくれたら、それでぼくもハッピーだよ」
別に畏まってないし、喜ぶつもりもないんだけど、とりあえず黙っておく。
「それでさぁ申し訳ないんだけど、先に行っててもらっていいかな? まだもうちょっと仕事を片付けたくてね。困っちゃうよね、ぼくじゃないとわからないことが多すぎて。あぁノープロブレム、フロントにぼくの名前を出せば、わかるようになってるからさ」
一緒に入るところを見られたくないってとこだろうけど、もちろんそんなことは言わない。
っていうか、行くつもりないし。
「遅刻のお詫びに、今夜はちょっとお酒とかいっちゃう? ワインは飲んだことあるかな? みんなには内緒だよ~」
おいおい、と心の中で突っ込みつつ。
わたしは椅子の上で身じろぎして、姿勢を正した。
「すみません、馬淵さん。わたし、ホテルには行けません」
「……へ? なんだって?」