元婚約者の弟から求婚されて非常に困っています
「ごめんなさい、お姉様。私、お姉様をこんな風に傷付けるつもりはなかったんです…」
最後には顔を手で覆い、ポロポロと涙をこぼす従姉妹に私は小さくため息をつく。
そして、
「…シャーロット、顔をあげて?」
私は彼女にそう声をかけた。
「…エレノアお姉様」
涙が溢れる瞳を拭いながら顔をあげるシャーロットは、一瞬嬉しそうな笑みを浮かべる。
きっと、わかってくれたのかと、期待してるのでしょうね。
そんな彼女に対し、
「あなたの言うこと、申し訳ないけれど信じられないわ…ノエルはそんな薄情な人じゃない。もちろん、ノエルの口からあなたと同じ言葉が出れば…その時は身を引くわ。けれど、私は彼の口から聞きたいの」
私はキッパリと言い放つ。
悪いけど、ノエルとの付き合いは私のほうが長いの、絶対にこんな卑怯な真似はしない。