元婚約者の弟から求婚されて非常に困っています
…こ、これ以上、彼を煽るのはやめてくれ。
エレノアに悪気がないのはわかるが、彼を怒らせるのは得じゃないと先程の経験で嫌というほど思い知らされた俺は、
「いや、この前はたまたまヤマが当たったんですよいつもは、エレノア様に勝てないですし…あと、化学は唯一の得意教科なので…」
しどろもどろになりながらもフォローに入る。
「まぁ。アルバート様は謙虚な方ね。私も見習わなくては」
「いや、謙虚だなんて…はは」
俺がエレノアと話す度に突き刺さるノエルの視線が痛い。
なるほど、ハリーとマルロが言っていたのはこのことかと、今更ながら思い知らされる。
これじゃ、いくらエレノアにちょっかいをかけたくてもかけられるはずがない。