元婚約者の弟から求婚されて非常に困っています
「…まさか」
ボソッと、彼女に聞こえないくらいの声量で呟くノエル。
俺は、苦笑いを浮かべつつも、
「こんにちは。アルバート・ミラーズです。一応、クラスメートですけど…」
と、エレノアに向かって挨拶をした。
「…!!あなたがアルバート・ミラーズさん!?この前の試験で私、負けちゃったからどなただろうって思ってたんです。はじめまして。エレノア・ビクターです。仲良くしてくださいね」
「エレノア、彼のこと知ってるの?」
少し不機嫌そうに、ノエルは、エレノアに問いかける。
「知ってるっていうか、校内掲示板でね。いつも上位に名前があるじゃない。というか、ノエルだって化学はいつもアルバートさんに負けてるでしょ?」
ピクッ
一瞬、ノエルの表情が引きつったのを俺は見逃さなかった。