元婚約者の弟から求婚されて非常に困っています
ハッキリと彼の口から聞いたわけではないので定かではないが、これだけ女性の扱いに慣れているのだ、経験がないわけないと予想している。
ほとんど恋人期間などなく、結婚してしまった私とは天と地の差があるだろう。
…ノエルの今まで、付き合ってた方ってどんな人たちなのかしら…。
そんなことを考え、悶々としていると、
「エレノアどうかした?急に黙って、何か考え事??」
ノエルは、私の顔を覗き込み怪訝な表情を浮かべていた。
「う、ううん!なんでもないわ。ちょっとお腹空いたな〜って思って」
流石に貴方の過去の恋愛遍歴を考えて嫉妬してましたなんて言えるはずもない。
あははと、とりあえず笑顔で誤魔化した。
「そうだね、そろそろランチの時間だし…今日は、せっかくだから食べ歩きでもしよっか?」
「…!!いいわね!私、前々からお店の屋台を回ってみたいなと思ってたの!」
お昼どき、街には、様々な屋台が通りに出ている。
普段は貴族というレッテルから、中々食べ歩きなど気軽に出来るものではないのだが、今日は街娘の格好だしそういう身分も気にせず楽しめるのだと、改めて感じ嬉しくなる。