元婚約者の弟から求婚されて非常に困っています
とりあえず、今はそんなことより主催者のミラー公爵に挨拶をしないとね。
キョロキョロと、辺りを見回すとパーティー会場の奥に人集りが出来ている箇所を確認することができた。
おそらく、あの人集りの中にいるのが本日の主催ミラー公爵だろう。
「ノエル…とりあえず公爵に挨拶を…」
隣を歩くノエルの方を向いた瞬間だった。
「エレノア、久しぶり〜!」
「…ひっ」
ガバっと背後から勢いよく飛び出してきた人物に抱きつかれ、私は小さく悲鳴をあげる。
「おい。アルバート…エレノアから離れろ」
地を這うような声色で私に抱きついたであろう人物を引き離しにかかるノエル。
…というか、アルバート…?
聞き覚えのある名前に私はバッと抱きついた人物に視線を移した。