元婚約者の弟から求婚されて非常に困っています
「アルバートって…もしかしてアルなの?」
「そうだよ。エレノア!久しぶりだなぁ。アカデミー卒業以来だね」
ようやく抱きついていた身を離し、私に向かって笑顔をみせる彼は、
アルことアルバート・ミラーズ。
私とノエルのアカデミー時代の友人だ。
ノエルにも負けず劣らずの頭脳、運動神経と持ち前の明るさで当時、学園の人気を二分していた。
ノエルと比べるとがっしりした体格で、顔の造りも彫りが深く、ワイルドな印象を受けるが笑うと途端に幼く見えるのが魅力らしい。
平民出身でありながら、礼儀作法も完璧で私もよく関心させられたものだ。
「…うわぁ、懐かしいわ。元気にしてた?」
「もちろんだよ。エレノアも元気そうでよかった……それにしてもノエルから聞いたよ。リアム様とのこと…大変だったね」
言いにくそうに口籠りながらも、私を労うアル。