元婚約者の弟から求婚されて非常に困っています
一体、何事かと皆の視線が温室の入口に向けられた。
すると、
「わ、私…今日はお姉様が参加されると聞いて…それで…」
背の高いガーネットに隠れて最初は見えなかったが声を聞いてすぐに気づく。
「…シャーロット…?」
そこにいたのは、リアム様との婚約破棄の元凶となった従姉妹のシャーロットだった。
一瞬で、サーッと私の顔から血の気が引く。
…なんで、あなたがここにいるの…?
「…!!お姉様!エレノアお姉様」
ガーネット越しに私の姿を捉えた彼女がウルウルと今にも泣き出しそうな表情で私の名前を呼ぶ。
「エレノア様…大丈夫ですか?」
私の顔色が悪いことに気づいた男爵令嬢が心配そうに声をかけてくれる。
「えぇ。ごめんなさい。大丈夫よ」
本当は大丈夫じゃなかったけれど、周りに心配をかけるわけにはいかないと毅然に振る舞った。