笑顔の花が咲くまでは#7~君にエーデルワイスの花を~
とある休日の昼下がり。捜査本部で恋愛ドラマを見ていた美容師のレティシア・エーデルワイスは「恋愛ものっていいわよね~」と頬を赤くさせる。

「……エヴァンくんは、好きな人はいないの?」

一緒にドラマを見ていた精神科医のレイモンド・アルストロメリアは、大学生のエヴァン・カランコエを見つめた。

「……そ、それは……」

エヴァンは、レイモンドの問いかけに顔を赤くする。

「好きな人、いるのね?誰!?」

レティシアの言葉に、エヴァンは戸惑う。レティシアの言う通り、エヴァンには好きな人がいる。しかし、エヴァンは恥ずかしくて言えないのだ。

「……」

耳まで真っ赤にさせ、恥ずかしがるエヴァンを見た画家のフリージア・テイラーは、微笑んだ。

「フリージア、最近……よく笑うようになったね」

フリージアの笑みを見たレイモンドは、安心したように微笑む。

「そうか?」

「そうよ。ところで、フリージアさんは好きな人いるの!?」

「いねぇよ!というか……俺は、恋愛なんて興味無い。勝手に3人で話してろ」

そう言って、フリージアは鉛筆で絵を描き始めた。

「……恋愛ねぇ……あたし、好きな人がいたのよね」

レティシアは、そう言って天井を見つめる。
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