不条理なわたしたち
「掃除と洗濯は平日にハウスキーパーに頼んでるし、食事もさっき言ったようにコンシェルジュに頼んであるから君が心配することは何も無いよ、赤ちゃんのこともね」

私の稼ぎは一人暮らしをしているから生活費でお給料の半分近くは消える。
服とか交際費にお金を使うと貯金出来る金額は僅かだ。

今の発言で蓮水さんの稼ぎは相当なものだということが分かった。

「いつも仕事は何時に終わる?」

「早かったら十八時半です」

「俺は早くても家に帰れるのは十九時半かな。明日は今日突然休んだから二十一時になりそうかな」

「わ、私のせいですいません」

「君のせいじゃないよ。俺達のことだから謝らない」

申し訳なくなって謝ると笑顔で返された。
蓮水さんのこういうところ、凄く頼もしい。
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