最強総長は闇姫の首筋に牙を立てる~紅い月の真実~
「それともう1つ」





「吸血鬼の血を取り込み、自分が吸血鬼になることが可能といわれている」

「そんなこと、ありえるわけ…」


「今まで例はない。特別な存在とはいえ、ただの人間にかわりはない。一時的に吸血鬼になれたとしても相手の力を完全に自分の物にすることは不可能だ」

「わざわざ敵の私にどうして?」


親切にしてあとで脅す気?

彼の考えてることがよくわからない。


「守るんだろう?」

「え?」


皇綺羅(すめらぎ)壱流(いちる)を守るなら、このくらいの知識は身につけて損はないはずだ」

「そう、ね。当然、壱流も守る対象よ」


「血のお礼だ」

「お礼って」


「勝手に貴様の血を吸ったからな。タダで吸うと怒るだろう?」


それを聞いた今でも怒りで手が震えてる。


やっぱり彼の発言はいちいちムカッとくる。


「多少動けるようになっただろう?ほら、俺様のあとをついてこい」

「…」


たしかにマシになった。


これは吸われたから?

それとも吸血鬼の能力でなにかしたとか。


「ねぇ、どこに行くの」

「俺様にいい作戦がある。貴様は黙ってついてこい」


手を強引に引っ張られる。


とりあえず離してほしい。そもそも私は偽闇姫を捜しに来ただけなんだけど。
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