凄腕パイロットの極上愛で懐妊いたしました~臆病な彼女を溶かす溺愛初夜~
 自分が依存体質だと知ったのは初めて恋人ができた大学一年生。

 好きな人と付き合えて幸せの絶頂にいるはずの私は、何故か地獄の底にいるかのような日常を送っていた。

 彼と連絡がつかなくなると激しい不安に襲われ、彼と女の子が親しげに会話をしているだけで心が掻き乱され頭がおかしくなりそうだった。

 その感情は誰もが抱くものとして疑問に思わず彼に正直にぶつけたところ、『俺、干渉されたくないんだよね』と言って別れを告げられた。

 干渉ってなに? 束縛ってなに?

 そう考えたところから、私が周りの女の子たちより恋人に依存し、縛りつけようとする傾向にあると知った。

 それでも恋愛は魅力的で、互いを求めあう姿は素敵だと考えていたから、懲りずに新しい恋人を作って別れてを繰り返した。

 恋愛することに慣れるにつれ付き合い方は深くなり、更に恋人がいなければ生きていけないようになった。

 大学三年生の頃、いつもと同じ理由、『菜乃って重いんだよね』と言われて大失恋をした際に心身ともにボロボロになって、一時期大学に通えなくなった。

 毎日にように姉と電話をして何時間も話を聞いてもらい、数ヶ月かけてどうにかどん底から這い上がれたのだが、それ以降恋愛はするべきではないと自分に言い聞かせるようになった。
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