凄腕パイロットの極上愛で懐妊いたしました～臆病な彼女を溶かす溺愛初夜～

「こんなイケメンがそばにいて、どうして私に報告なしなの!?」

　そのあとも水を得た魚のようにマシンガントークが止まず、いつから操縦桿を握っているのか、コックピットから見える景色は最高なのか、未確認飛行物体を目撃したことはあるのか、などの質問攻め。

　姉の勢いに、椎名さんだけじゃなくカウンターの向こう側でアルコールを提供しているバーテンダーも引いていた。

　注目を浴びて居たたまれなくなり、「ごめんなさい、部屋に戻ります」と断りを入れて慌ただしく場をあとにする。

　取ってある部屋に連行して水を飲ませ、シャワーを浴びるように説得しているうちにベッドへダイブした姉は、うつ伏せのまま動かなくなった。

「日菜香ちゃん、化粧は落とした方がいいよ。ねえ、日菜香ちゃん！」

　揺さぶってもびくともしない。こうなってしまっては手のつけようがない。

　靴を脱がせ、布団をかけてから、ベッドサイドではあーっと盛大な息を吐いた。