凄腕パイロットの極上愛で懐妊いたしました~臆病な彼女を溶かす溺愛初夜~
 さっきの出来事が夢のようでまだ心臓が高鳴っている。

 椎名さんって明日もフライトだよね。お酒を飲むはずがないし、あそこでなにをしていたのだろう。

 姉の質問にはひとりでbarにきたと話していた。

 気晴らし? だけど沖縄なんて何度も来ているだろうし、お酒も飲めないのにわざわざ出歩くだろうか。

 考えても適切な理由が思い浮かばず、そうなると余計に気になる。

 椎名さんの私服姿カッコよかったな。ベージュのシャツに七分袖のネイビーカーディガンに、ストレートの黒いパンツ。

 緩さを感じさせるシルエットで、ラフな印象がいつもの制服姿とのギャップを生み、それがとにかく胸キュンポイントだった。

 ベッドに横たわってからピクリとも動かない姉を眺め、うーんと唸った。

 行ってみようかな? いなければいないでbarの雰囲気をひとりで楽しめばいいし、もしまだいたら、先ほどの姉の態度についてひと言謝罪したい。
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