凄腕パイロットの極上愛で懐妊いたしました~臆病な彼女を溶かす溺愛初夜~
「いやいや、好きでもない相手にそこまでしないって」

「でも椎名さんだから」

「しかも電話かかってきたんだよ? 菜乃、なんとも思っていない、昨日初めて会話をした人に電話できる?」

 こちらが息をつく暇もないほど矢継ぎ早に言葉を重ねられて、落ち着いて物事を考えられない。

「私は元コミュ障だし……」

「ちなみに私はできない」

 心臓は先ほどからドッドッと全力疾走したあとのように激しく鼓動している。

「ていうか、ずっとやり取りしていたの?」

「朝起きたらメッセが届いてた」

 何故今の今まで言わなかったのか、とでも言いたげなジトッとした目をされて、頬を指でぽりぽりと掻く。

 姉は「まあいいや」と言って、ベッドに腰かけて腕組みをした。
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