凄腕パイロットの極上愛で懐妊いたしました~臆病な彼女を溶かす溺愛初夜~
「いつから飲んでるの? もう出来上がってない?」

 沖縄出身である親の血が流れているせいか、私も姉もアルコールには強い。そしてお酒がとても好きだ。

「菜乃が遅いから」

 頬を膨らませて不服を露わにした姉に苦笑する。

「まだ九時台だし、そこまで遅くないけど」

「ねえ! 金曜日だよ? 明日はお休みだよ? 最高にハッピーじゃん! 飲まずにはいられない!」

 大声で休日を祝う姿はまさに酔っ払いで、八ヶ月振りに会ってもいつもと変わりない姉に心が温かくなった。

 土日休みの姉は私以上に有給休暇を取りづらい環境で働いており、今回は私が休みを取った。

 うちの会社のグランドスタッフは基本、早番二日、遅番二日と四日出勤したあと、二日間の休みというサイクルになっている。

 本来明日遅番の私は、一日の休暇をもらってすぐに遅番の勤務、月曜と火曜の公休だ。

 できれば連休とくっつけたかったが、そこはシフトの調整が難しかった。

「じゃあ私も早速いただこうかな」

 プールのそばにはbarがあり、オーダーして作ってもらったドリンクを持って外に出られるようになっている。

 明日は姉との時間を満喫したいので、二日酔いにならないようにアルコール度数が低いカクテルを作ってもらった。

 姉の隣に腰掛けて、久しぶりの再会に乾杯する。
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