凄腕パイロットの極上愛で懐妊いたしました~臆病な彼女を溶かす溺愛初夜~
「椎名さんはもっと会いたいですか?」

「どうだろう。会えるなら、毎日顔を見たいけど」

「へえ……」

 紺野の驚き顔は見飽きたな、と苦い笑いをこぼす。

「それならいろいろと順序をすっ飛ばして、同棲するのもありじゃないですか。結婚、考えているんですよね?」

「付き合うならそのつもりだ」

「だったらそうすればいいじゃないですか」

 自分の出した答えに満足したらしい紺野は、再び料理と酒に手を伸ばす。

 なるほど。同棲という発想はなかった。たしかにそれなら僅かな時間でも触れ合えるし、彼女の不安を軽減できる。

 そこでふと、正気に戻る。

 いくらなんでも先走りすぎだ。でも解決策ができたおかげで、遠慮なく新川さんに近づける。

「紺野、ちょっと新川さんに電話していいか」

「新川さん? いいですけど……え、新川さん?」

 動揺を露わにしている紺野を尻目に新川さんへ電話をかけた。さっき家に着いたと言っていたから、これから食事と風呂を済ませるはず。まだ起きているだろう。

 コール音が六回鳴り響いたあと、『もしもし?』とか細い声が耳をくすぐる。
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