青に抱かれて
ーーという会話を、日本でしたものだから、早速ホテルに着いた私はカロリーナに電話をしたんだけれどもーー…
「レイ・グラナーテが、わざわざホテルまで挨拶に来てくれたァ!?」
スマホ越しのカロリーナの大声に、「う、声でか」と思わず耳からスマホを離す。
ホテルにチェックインをして、案内された部屋は、私一人で過ごすには十分すぎるほど広くて豪華だった。
ふかふかのキングサイズベッドに腰かけながら、カロリーナと国際通話中。
「うん、本当は明日12時に仕事の顔合わせだったんだけど、時間ができたから先に挨拶に来てくれて」
「で、どうだった?生のレイ・グラナーテは?」
「かっこいいけど、なんか何考えているのか分からない。なんだろ、笑顔の下では腹黒いこと考えてそうだし、あまり近づきたくないタイプ」
「でた、茉白の男嫌いセンサー!相変わらず、警戒心強すぎ!」
だってー、と溜息をつく。