白鳥とアプリコット・ムーン ~怪盗妻は憲兵団長に二度娶られる~
目の前がチカチカしている。明滅するひかりの向こうは、霞んでいるけれど。“不確定な未来”が思わず顔を出しそうで、ローザベルは達する前に絶叫する。
「構わないよ。俺の前でだけ、おかしくなればいい」
耳元でれろりと舐められて、甘く囁かれて。
その瞬間、全身を震わせる絶頂が生まれ。衝撃が交わる。
「っ!」
「ひ……あぁん、ぁああ――っ……!」
はぁはぁと肩で息をするローザベルの身体を抱き上げ、ウィルバーは嬉しそうにキスをする。
拘束具であった手枷を外されて、ローザベルは驚きを隠せない。
「――なんで」
「もう、魔法の枷なんかなくても、君は俺の前から逃げられない――そうだろう? それに、手枷があると、他の体位で君を抱けないじゃないか」
「……ぇ?」
不敵に笑うウィルバーによって、その後、ローザベルはさまざまな体位で彼に抱かれ、数えるのが億劫になるほどの絶頂を教え込まれてしまった。