白鳥とアプリコット・ムーン ~怪盗妻は憲兵団長に二度娶られる~

 けれど、ローザベルの身体にふれると、ウィルバーはこんな状況でも、下半身が過剰に反応してしまう。

「ふふ、はしたなくて、可愛い寝姿……このまま下も脱がせてあげるからね」

 色っぽい吐息を落とすローザベルの唇に自身のそれを重ね、舌先でちろちろと舐めまわしながら、ウィルバーは腰元に引っかかったままのワンピースをするりと脱がせる。
 黒いレースのショーツがガーターベルトでストッキングとつながれている。太もものキスマークの赤が、白と黒のコントラストの合間で存在を強調していた。

「綺麗だ……とてもいやらしくて、綺麗だよ、ローザ」

 ショーツもキャミソール同様、リボンによって着脱できるタイプのものらしい。ウィルバーはガーターベルトの紐をはずしながら、唇でショーツのリボンを咥え、一気にほどく。
 ストッキングとショーツをつないでいたガーターベルトが寝台の上に落ち、片方だけ結ばれたままのショーツとストッキングが残される。
 ウィルバーの手はガーターベルトからストッキングへ移り、右足、左足とワンピースの袖を抜いたときのように、ゆっくりと素足を暴いていく。
< 282 / 315 >

この作品をシェア

pagetop