LOVEREVENGE~エリート弁護士と黒い契約結婚~
どれくらいそうしていただろうか?


「あれ、斗希君?」


その声に振り返ると、学校帰りの円さんが立っていて。


その姿に、鼓動が早くなる。


最近彼氏が居るのだと、篤から聞いたからか。


だからか、一段と綺麗になったのもそうだけど、妙に女っぽくなったな、と、制服姿の円さんを見て思う。


久しぶりに、間近で円さんを見たな、と思う。


昔みたいに、俺と篤があまり一緒に居ないからか、
円さんとも接点が少なくなっていた。


近所で時々見掛ける程度で。


「篤居ないの?」


アパート近くで立ちすくんでいる俺を見て、円さんはそう解釈したのだろう?

俺が篤を訪ねて来たけど、篤が居なくてどうしようか、と此処に立っているのだと。


「そうみたいで…」


そう言って、立ち去ろとした時。



「じゃあ斗希君、うちに上がって篤の事待ってなよ?
そのうちに帰って来るでしょ」


そう言われ、上杉君の家に行った篤が今夜は帰って来ない事を俺は知っていたけど。


「はい」


そう、頷いていた。

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