LOVEREVENGE~エリート弁護士と黒い契約結婚~
そういえば、篤の家に入るのも久しぶりだな、と思っていた。


母親は相変わらず留守で、この狭いアパートで、円さんと二人。



「斗希君、ちょっと私着替えるから、この扉開けないでね」


そう言って、円さんは襖を閉めた。


篤の部屋と、円さんと篤の母親が使う部屋は引戸で遮られているだけで繋がっていて、
篤の部屋に俺は今居て。


その時の俺はどうかしていたのだと思う。


いや、元々そのつもりで俺はこの家に上がり込んだのだと思う。


先程会った篤の、あの何の悩みも無い能天気な感じにもイライラしていたし、
彼氏が出来て綺麗になった円さんにも怒りを感じ。


それに、この家は壊れ掛けのクーラーが一台あるだけで、暑くてたまらなくて、気が変になる。


立ち上がりその襖を開けると、
スカートを脱ぎ、制服のシャツのボタンを外し終えた円さんの姿が目に映った。

円さんは驚いて、開いていたシャツを閉じて、胸を隠していた。


円さんは、薄い水色のブラジャーを付けていて、
下もお揃いなのか、同じ色のパンツを履いていた。



「…斗希君?」


円さんは怯えていて、俺が今から何をしようか分かっているのだろう。



「円さん、しようよ?」


俺のその言葉に、円さんはさらにガタガタと震えていた。


俺は円さんに近付くと、
その体を抱き締めた。


そこまで近付いて、いつの間にか俺の方がこの人より背が高くなったのだと気付いた。


「辞めて!」


と、俺から逃れ、頬を思い切り平手で殴られた。


それで、頭の中でプツリと何かが切れたような感覚がした。


次の瞬間、俺は円さんの腕と肩を掴み、
強引に床へと押し倒していた。



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