あの夏、わたしはキミに恋をした。
「はじまるね、なんかこっちまで緊張してきた!」
「わかるわかる」
全然野球のことはわかんないし、まだ1回戦目なのに謎の緊張感に包まれるのはきっとこの場の雰囲気だ。
野球のことなんて知らないわたしでも知ってる、甲子園という名。
誰もがきっと甲子園を目指してる。
選手も、ベンチ入りしている人たちも、応援している人たちも、みんな思いは同じ。
選手たちが入ってきてお互いに礼をして試合がはじまった。
わたしの学校は後攻らしく、はじめは守りのため選手たちがそのままグラウンドへと散らばった。