仮面の貴公子は不器用令嬢に愛を乞う
ユーリスとバラの花の上で一瞬だけ素手が重なったのが唯一の触れ合いだった。
女性がこんなことを思うなんてはしたないと思うが本当はもっと触れ合いたい。
手を繋いで、頬を触れ合って、髪にも触れてみたい。そして唇にキスを……
「きゃ~~~~~っ!」
想像しただけでバクバクと胸が弾けて沸騰する顔を両手で抑え身悶える。
もちろんキスしてほしいなんて恥ずかしすぎて言えるわけがないが、手袋なしで手を繋いだりあのつやつやな黒髪に触れさせてもらえたらそれだけでもうれしい。
ただ、フローラも女の子の例にもれず、物語のように王子さまに素敵なキスをされる王女さまに憧れている。
当然フローラにとって王子さまはユーリスで、ふたりはもう婚約者なのだからキスぐらいしたっていいだろう。お互いを愛しいと思えばこそキスは当然の成り行きだと思っている。
だけど、ユーリスは遠慮しているのかどこか一線を引いてるみたいで引き寄せられるように見つめ合ってもふいっと逸らされそれ以上近づこうとはしてくれない。
ユーリスの心を疑っているわけではないがやはり寂しいし物足りない。
もっとユーリスのことを知りたいし好きになりたい。
だから、フローラは待っているだけではだめだと思ったのだ。
女性がこんなことを思うなんてはしたないと思うが本当はもっと触れ合いたい。
手を繋いで、頬を触れ合って、髪にも触れてみたい。そして唇にキスを……
「きゃ~~~~~っ!」
想像しただけでバクバクと胸が弾けて沸騰する顔を両手で抑え身悶える。
もちろんキスしてほしいなんて恥ずかしすぎて言えるわけがないが、手袋なしで手を繋いだりあのつやつやな黒髪に触れさせてもらえたらそれだけでもうれしい。
ただ、フローラも女の子の例にもれず、物語のように王子さまに素敵なキスをされる王女さまに憧れている。
当然フローラにとって王子さまはユーリスで、ふたりはもう婚約者なのだからキスぐらいしたっていいだろう。お互いを愛しいと思えばこそキスは当然の成り行きだと思っている。
だけど、ユーリスは遠慮しているのかどこか一線を引いてるみたいで引き寄せられるように見つめ合ってもふいっと逸らされそれ以上近づこうとはしてくれない。
ユーリスの心を疑っているわけではないがやはり寂しいし物足りない。
もっとユーリスのことを知りたいし好きになりたい。
だから、フローラは待っているだけではだめだと思ったのだ。