地味同盟~かぐや姫はイケメン達から逃れたい~
 そうやって侮ると痛い目を見るからやめた方がいいよ、と思いつつ彼の言葉にあたしは訂正を入れる。


「正確にはジェットコースターだけがダメなんだよ。バイキングとか、上がって落ちてくるだけのタイプのものとかは大丈夫なんだって」

「ん? なんで?」

「一方向だけならいいけど、昇って下りて曲がって逆さまになってって、自分で対応できそうにない動きをするアトラクションだから。だって」

 聞き返してきた勇人くんに応えながら、一方向だとしても対応は出来ないと思うんだけどなぁ? と毎度のことながら思った。


 そんな会話をしているうちにあたし達の順番が来る。

 このジェットコースターの座席は二人ずつになっているから、もしかしたら双子は誰と乗るかでもめるかも知れない。
 そうなったらあたしはしのぶと乗ろう!

 そう思っていたんだけれど……。


「俺が美来と乗るからな!」

 あたしの手を取って明人くんがハッキリ宣言すると、勇人くんは「ずるいなぁ……」と文句を言いつつもしのぶを見た。

「えーっと、しのぶ? 俺とで良い?」

「え⁉ う、うん。あたしは誰とでも良いけど……?」

 予想に反して勇人くんがアッサリ引き下がったから、すんなりとそれぞれの座席が決まった。
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