地味同盟~かぐや姫はイケメン達から逃れたい~
 あたしに出来ることはない。
 こればかりは、勇人くんが自覚するのを待つしかないってことか。

 あたしは仕方ないと思いつつも小さくため息を吐いて、ゴンドラの窓の外を見た。

 もうかなり上がっている。
 夕焼けはまだ残っているけれど、ちらほらと街の灯りが見えて来ていた。

 そのまま少し沈黙が流れたけれど、丁度頂点を過ぎたあたりで明人くんが話しかけてくる。


「……あーっと……美来?」

「ん? なあに?」

 呼ばれて顔を明人くんに向けると、彼は視線をさ迷わせてから横目であたしを見た。

「その……俺さっき返事はいらないっつったけどさ、一つだけ教えてくれねぇ?」

「……何を?」

 ちょっとだけ警戒してしまう。
 質問によっては答えられないだろうから。


「その……俺の気持ち聞いてさ、嫌だって思わなかったか?」

「え?」

「ほら、なんつーか……好きだって言われたくない相手っているもんだろ? だからその……告白そのものを嫌がられてねぇかな?って……」

「それは……」

 明人くんが言いたいことを理解して、答えようと口を開く。


「あ! やっぱいい! 嫌とか言われたら立ち直れねぇから!」

 左手のひらをあたしに向けてストップのジェスチャーをする明人くん。

 そんな彼にあたしは苦笑して答えた。
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