地味同盟~かぐや姫はイケメン達から逃れたい~
「……はぁ……その格好でもこれとか。眼鏡の意味なくなってきてるな」

 近くに来てそう呟いた奏だったけれど、それでもこの格好は続けろって言うんだからこっちも解せぬ、だよ。

 そんなあたしの不満を知ってか知らずか、奏はそのまま話し出した。


「思った以上に混沌としていそうだな……。まとめるためにも、素顔見せるの一番効果的な方法取るしかないな」
「って言うと……?」

 嫌な予感を覚えつつも促して聞いてみる。

「生徒会長に話は通しておくよ。昼休み、頑張って演じ切れ」
「………………マジかぁ」

 奏の言葉から何をすべきかを察して、あたしは気が遠くなる思いがした。

 予想していたやり方の中で、一番避けたかったやつなんだけどなぁ……。

***

 守られていたおかげで突撃してくる人はいないまでも、色んな視線を浴びながら午前中の授業を何とか終えた。

 そして、昼休み。

「美来さんは生徒会役員になったからね。今後お昼は生徒会のテーブルで食べてもらうから」

 坂本先輩がそう宣言したことで癒しのお食事タイムが殺伐としたものに変わった。


「ああぁ⁉ どういうことだよそれ?」
 ただでさえ野獣のような力強い目を吊り上げ、坂本先輩を睨む八神さん。
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