地味同盟~かぐや姫はイケメン達から逃れたい~
「……これ、連さんが作ったって言ったよね? まかさこれ全部?」

 まさかなぁと思いながらまずは浅漬けをつまんでみる。

 ……うん、塩分控えめで素材の味を引き出してる。
 これもうプロだよ。

 出来合いには見えないし、添えものがこれだけ美味しいならメインも期待できるかも。

 わくわくしながらヒレ肉に箸を伸ばしたけれど、遥華の言葉にピタリと止めることになった。


「まあ、ほぼ全部だよ。野菜切ったりとかは誰かが手伝うこともあるけど」

「………………ホントに?」

 驚いて遥華を見るけれど、嘘をついている様には見えない。
 普通に美味しそうにお刺身を食べていた。

「ん……ホントだよー。嘘言ってどうするの?」

 お刺身を咀嚼して飲みこんでから口にされた答えに、それもそうだと思う。

 でもそれならあまり期待しすぎない方がいいかな? と思い直して今度こそヒレ肉を口に入れた。


「⁉」

 お、美味しい!

 味付けは甘さが控えめで、白米と一緒に食べることを想定してなのか少しだけしょっぱめ。
 お肉も柔らかくて、下処理がちゃんと出来てる証だ。

 一口かみ切って白米を口に入れる。
 口内調理で口の中が幸せであふれた。
< 591 / 878 >

この作品をシェア

pagetop