地味同盟~かぐや姫はイケメン達から逃れたい~
どうしよう、今のでもっと好きになっちゃったよ……。
好きという思いは、積み重なっていくんだと初めて知った。
これからもこんな風に好きが増えていくのかなって思うと、未来は楽しい事しかないように思えてしまう。
そんなわけないことは分かっているけれど、今のあたしは心の底から溢れる多幸感を無くすことなんて出来なかった。
「……はあぁ……でも、ホント良かった」
赤い顔を落ち着かせるためか、大きく深呼吸をした久保くんはしみじみといった様子で話し出す。
「もしかしたら断られるんじゃねぇかと思ってたから……」
「え⁉」
まさかの言葉に驚きを隠せない。
「え? だって、あたし告白待ってるとかすごい分かりやすいこと言ってたよね?」
あのとき久保くんは、その意味を理解したから顔を真っ赤にして挙動不審になったんじゃないの?
「そ、れはまあ……そうなのかなとは思ったけどよぉ……」
照れているのか気まずいのか、首の後ろを掻く久保くん。
「でも、美来に好意を持ってるやつは大勢いるし……もしかしたら告白を待ってるって言葉も本当は断るつもりで、ただあんな状態で気持ちを知られた俺を憐れんだだけかもとか色々考えちまってよ……」
チラッと、あたしの様子をうかがうように視線だけを上げた。
好きという思いは、積み重なっていくんだと初めて知った。
これからもこんな風に好きが増えていくのかなって思うと、未来は楽しい事しかないように思えてしまう。
そんなわけないことは分かっているけれど、今のあたしは心の底から溢れる多幸感を無くすことなんて出来なかった。
「……はあぁ……でも、ホント良かった」
赤い顔を落ち着かせるためか、大きく深呼吸をした久保くんはしみじみといった様子で話し出す。
「もしかしたら断られるんじゃねぇかと思ってたから……」
「え⁉」
まさかの言葉に驚きを隠せない。
「え? だって、あたし告白待ってるとかすごい分かりやすいこと言ってたよね?」
あのとき久保くんは、その意味を理解したから顔を真っ赤にして挙動不審になったんじゃないの?
「そ、れはまあ……そうなのかなとは思ったけどよぉ……」
照れているのか気まずいのか、首の後ろを掻く久保くん。
「でも、美来に好意を持ってるやつは大勢いるし……もしかしたら告白を待ってるって言葉も本当は断るつもりで、ただあんな状態で気持ちを知られた俺を憐れんだだけかもとか色々考えちまってよ……」
チラッと、あたしの様子をうかがうように視線だけを上げた。