望月先生は甘くない ~年下ドクターの策略~
「わかりました」
静かに答えれば、絢美さんはホッとした表情を浮かべた後、望月君を見た。
「お兄ちゃん! しっかりしなさいよ! 私も今度は恋愛結婚しよっと」
さっきまでとは違う砕けた言葉使いでそう言うと、絢美さんは颯爽と店を後にした。
今さらながら私たちは、店の視線を一心に浴びていることに気づく。
「柚葉さん、行こう」
私の手をこれでもかと強く握りしめる望月君に、私は心の中で小さく息を吐いた。