望月先生は甘くない ~年下ドクターの策略~
「あー、望月先生間違えてウーロンハイ飲んだんじゃないですか?」
目の前で話していたドクターが私のグラスをさす。
「え? どういうこと?」
「望月先生、めちゃくちゃお酒弱いんですよ」
その言葉に私は慌てて望月先生の前にあったグラスを見た。
そこには私のリップがうっすらと着いていて、私が間違えてそこに置いてしまったのか、望月先生が間違えてとったのかはわからないが、明らかに私のウーロンハイを飲んでしまったことが解る。
「私のせいね……」
小さく呟くと、隣の望月先生に声を掛ける。
「先生! 大丈夫ですか!」
しかし返事がない。まだこの会も始まったばかりだ。
「仕方ないわね。タクシーに乗せてくるわ」
「望月先生! 立てますか!」
大きな声で尋ねれば、ゆっくりとトロンとした瞳を開ける。