望月先生は甘くない ~年下ドクターの策略~
しばらく無言が続いた後、望月先生はふと表情を緩めた。
「おやすみなさい」
それはいつも通りの声音で、あっさりと彼は家を出て行ってしまった。
私はズルズルと座り込む。
「なんなのよ……」
全く意味が解らない。昔の嫌な思い出も、千堂さんのことも、すべて塗り替えられたような気持になる。
こんなにも翻弄され、自分の気持ちが乱されたことなどなかった私は、しばらくその場で放心していた。