望月先生は甘くない ~年下ドクターの策略~

「どうします? もう少し飲みますか?」
話を変えるように聞いた望月君に、少し距離を取り歩きながら、私は答えを探すもどうしたいのかわからない。

千堂さんの時のような、帰りたいそんな気持ちは全くないが、これ以上一緒にいることが怖かった。

医療関係者は嫌。そう思っているし、彼は同僚であり年下だ。

もし好きになんてなってしまえば、確実に苦しいのは目に見えている。

この人はどういうつもりで私と一緒にいるのだろう。
そんなことを思いながら歩いていると、目の前が一気に開けた。

「うわー」

そのフロアは展望フロアになっていたようで、目の前にはキラキラとした夜景が広がっていた。
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