きみと真夜中をぬけて













「らしゃいませー…あれ。菩薩くん」

「その呼び方やめてくださいよ」

「ミヨーさん、今日は来てないすよ」

「ああ、はい。公園にも、今日は来てなかったんで。蘭は、ちゃんと前に進もうとしてるから。忙しくなるんじゃないですかね」



「ふうん。つか今日、どしたんすか。菩薩くん、親に深夜徘徊見つかったんでしょ」

「ああ、まあそうなんすけど、成功したんすよ今日は」

「そりゃめでたいすね」

「無性にコーラ、飲みたくて」

「はあ、なるほど」


「あと、無性に、星が見たかったんで」

「星っすか」

「はい。星、好きです?」

「いやー、まあ、綺麗だと思います。詳しくないけど」

「はは、ですよね」

「あの、菩薩くん」

「はい?」




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