訳あり無表情少女と一途な旦那 〜異世界編〜

「で…、栞、どうやって《サイコキネシス》を見えない様にしたんだ?」
「ん〜、なんて言うか…
 この世界で使う魔力は属性があって、使う時はその色が出るでしょ?」
「そうだね。俺なら風属性だから緑色、蓮なら火属性で赤色が出る」
「そう でも私の元々持ってる力は、前の世界で言う《超能力》
 この世界でも同じ様な力を使える人がいても、それはあくまで属性魔法
 私が使うのはどの属性でもない、無属性魔法に分類されるらしいの」
「「無属性魔法…」」
「こっちに来た頃は赤と金が混ざった色が出てたけど
 勉強して無属性って分かったから
 試しに透明をイメージしてたら、出来たの」
「なるほどな…」
「じゃあもう1つ
 最後のって、ただ首を斬るだけじゃ駄目だったみたいだけど
 何で再生しなかったの?」
「あれは、首をはねた直後に氷魔法で切断面を凍らせたの」
「なるほどねぇ」
「そういやぁ、2つ目の魔物の時
 周りが『何で石化しない?』って騒いでたぞ」
「『大抵の防具をしてても石化する』って言ってたね」
「あれは単純に《サイコキネシス》で防いでただけだよ」
「…」
「それだけ?」
「そう 言ったでしょ?
 私の元々の力は無属性、きっと大体の魔物には効果がある」
「…きっと?」
「今まで鍛錬してきたのは属性魔法ばっかりだったから
 魔物に無属性を使ったのは久し振りで…正直賭けだったの」
「「…」」

まあ、結果オーライか

「そろそろ騒ぎも落ち着いてるだろうし
 ギルドに行ってみるか」
「ん」
「そうだね」

その後、予想を裏切られ
ギルドに入った瞬間に騒ぎ立てられ、色んなとこから勧誘を受け
落ち着けたのは大分経った後だった
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