誘惑の延長線上、君を囲う。
「陽翔君には妹が居るの?」

陽翔君に声をかけたのだが照れくさいのか、頷くだけだった。

「愛音だよ。今は中二。今どきの中学生って感じでテンション高くて、人生楽しそうに過ごしている奴。今度、会わせるから」

「愛音ちゃんか、会える日が楽しみだなぁ」

陽翔君は見た目は日下部君の学生時代に似ているけれど、愛音ちゃんも似ているのかな?似ているとしたら、美人さんになりそう。

「……お姉さんの都合の良い日に連れて来る。でも、アイツ、本当にうるさいからヤバイけど、それでも良いの?」

黙って話を聞きながら、御飯を食べていた陽翔君が急に口を開いた。目線は合わせてくれないけれど、私に話をかけてくれる。

「勿論!どんな愛音ちゃんにも会いたいよ」

私は陽翔君に微笑み返すと、彼はそっぽを向いてしまった。そんな反応も、思春期だから仕方ないか……。日下部君の妹ちゃんに興味が湧いているから、そんな日が本当に来る事を望む。
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