誘惑の延長線上、君を囲う。
「琴葉をそんな会には入れたくないんだけど……」
ボソッと呟いた日下部君に対して、私は「私は入りたいです。是非、お願いします」と言った。
高校時代の話はあれこれ話せたが、付き合ったきっかけは話す事が出来なかった。それもそのはず、再会した時に身体を重ねたのがきっかけなんて口が裂けても言えない!
秋葉さんとも話したけれど、可愛いだけじゃなくて、本当に良い子だった。副社長と日下部君が好きになるのも分かる。自分自身の事よりも先に第三者の事を考えてしまう性格の子で、大好きなものは大好きだと揺るがない性格。
「日下部さんにお嫁さんになってくれる方が現れて良かった。そして、その方が佐藤さんで良かったです。佐藤さんが私のお姉ちゃんになるんですよね。ずっとずっと、お姉ちゃんに憧れてたんで嬉しいーっ!」
ぎゅむっ。私の隣に座り、腕に絡みついてくる秋葉さん。シャンパンを飲んで酔っているのか、腕にふわふわな胸があたっている。
「有澄、コイツ、これ以上飲ませるとうるさいからやめさせろ」
日下部君は離れて座っている副社長を手招きした。
「うるさいなぁ、日下部さんは会社でも家でも!私は佐藤さんと話したいの!……佐藤さん、名前で呼んでも良いですか?」
日下部さんにキツい目線で睨みつけたかと思えば、私にはキラキラと可愛い目線を向けてくる秋葉さん。私が「私も紫ちゃんて呼ぼ……」と言いかけた時、日下部君が邪魔をした。
「お前こそ、会社でも家でも生意気な奴だな!今度からはお前の義理の兄でもあるんだから、俺の事をもっと敬え」
「イヤ、絶対に嫌!」
私を挟んで両側からヤジが飛んでくる。
「はいはい、子供みたいな兄妹喧嘩はおしまいにしてね。本当にこの二人は、仲が良いから妬けちゃいますよね、佐藤さん?」
「うん、分かる気がする……」
止めに来た副社長も呆れた顔をしていたが、ヤキモチも妬いているみたい。日下部君は秋葉さんを好きだったから、副社長も気が気じゃなかったんだろうな。気持ち的に落ち着かずにモヤモヤした時もあったんじゃないかな?と勘ぐってしまう。
ボソッと呟いた日下部君に対して、私は「私は入りたいです。是非、お願いします」と言った。
高校時代の話はあれこれ話せたが、付き合ったきっかけは話す事が出来なかった。それもそのはず、再会した時に身体を重ねたのがきっかけなんて口が裂けても言えない!
秋葉さんとも話したけれど、可愛いだけじゃなくて、本当に良い子だった。副社長と日下部君が好きになるのも分かる。自分自身の事よりも先に第三者の事を考えてしまう性格の子で、大好きなものは大好きだと揺るがない性格。
「日下部さんにお嫁さんになってくれる方が現れて良かった。そして、その方が佐藤さんで良かったです。佐藤さんが私のお姉ちゃんになるんですよね。ずっとずっと、お姉ちゃんに憧れてたんで嬉しいーっ!」
ぎゅむっ。私の隣に座り、腕に絡みついてくる秋葉さん。シャンパンを飲んで酔っているのか、腕にふわふわな胸があたっている。
「有澄、コイツ、これ以上飲ませるとうるさいからやめさせろ」
日下部君は離れて座っている副社長を手招きした。
「うるさいなぁ、日下部さんは会社でも家でも!私は佐藤さんと話したいの!……佐藤さん、名前で呼んでも良いですか?」
日下部さんにキツい目線で睨みつけたかと思えば、私にはキラキラと可愛い目線を向けてくる秋葉さん。私が「私も紫ちゃんて呼ぼ……」と言いかけた時、日下部君が邪魔をした。
「お前こそ、会社でも家でも生意気な奴だな!今度からはお前の義理の兄でもあるんだから、俺の事をもっと敬え」
「イヤ、絶対に嫌!」
私を挟んで両側からヤジが飛んでくる。
「はいはい、子供みたいな兄妹喧嘩はおしまいにしてね。本当にこの二人は、仲が良いから妬けちゃいますよね、佐藤さん?」
「うん、分かる気がする……」
止めに来た副社長も呆れた顔をしていたが、ヤキモチも妬いているみたい。日下部君は秋葉さんを好きだったから、副社長も気が気じゃなかったんだろうな。気持ち的に落ち着かずにモヤモヤした時もあったんじゃないかな?と勘ぐってしまう。