嫁ぎ先は水神様~ただ身を投げただけなのに~
「目を瞑れ。」

私は、そっと目を瞑った。

「我の合図で、そなたは元の世界に戻っているだろう。」

私は、ハッとした。

「一、」

「あの、雨を降らせてくれるんだったら、ここにいてもいいのよ?」

「二、」

「だって、本当の目的は、雨を降らせる事なんだから!」

「三!」


るか様が、パチンと指を鳴らすと、私の視界がグラッと、曲がり始めた。

スーッと、どこかに引き込まれて行く。

「るか様?」

あの水色の髪が、グルグル回って、私の意識も薄れていった。
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